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はじめに
ドラッグストア、調剤薬局で産休、育休、育短はとれるか
就活や転職で、給与や休日に関心があるのは共通だと思います。
大手であれば各社、福利厚生などもそれほど違いがないようにも見えますが、実際のところはどうなのか、ドラッグストアや調剤薬局に身を置くものの視点からお伝えします。
これから入社する人、入社している人も産休・育休・育短について知っておくことは今後の身の振り方の参考になるかもしれませんのでぜひ最後までお付き合いください。
大手なら、産休・育休はとれる 中小は取得が怪しい件
「産休」・「育休」とは?
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html
妊娠・出産・育児期間(原則1歳未満の子を育てる期間)中に取れる休業には以下の3種類があります。
- 産前休業:出産日以前42日間(双子以上の場合は98日間)
- 産後休業:出産翌日から56日間
- 育児休業:産後休業~子どもが1歳になる誕生日の前日まで
「育短」とは
短時間勤務制度の対象となるのは、次の5つの条件を「全て」満たす必要があります。
①3歳未満の子どもを養育していること。
②1日の労働時間が6時間以下でないこと。(変形労働時間制の場合、全ての労働時間が6時間以下でないこと)
③日々、雇用される者でないこと
④短時間勤務制度導入前から、育児休業をしていないこと
⑤労使協定により、適用除外とされていないこと※
ただし上記5つの条件を満たしていても、労使協定により次の条件のいずれかに該当する場合は、この制度の対象外とすることができます。
・雇用期間が1年未満の場合
・1週間で2日以下しか働いていない場合
・既に1日6時間の短時間勤務制度が導入されているなど、業務の性質または業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度の導入が難しいと考えられる場合
- 育短は原則、子どもが3歳に達するまでが対象
- 小学校就学の始期(6歳になった日以降の最初の3月31日)のまで対象とすることが努力義務
- 会社によっては、その先もフォローしてくれる規定があったりします。
会社の就業規則をチェック
産休・育休・育短は労働者に認められた当然の権利です。
会社側は申し出を拒むことはできません。
また、育短においても就業規則に明記されているはずなので、子供が何歳まで適用されるか調べておきましょう。
もはやこれは常識になっていますので、表立って取れないという会社は存在しません。
では、実際のところはどうか?
産休・育休・育短
結論は、その会社とその人の性格により取得状況が異なるという結果です
はっきりしていなくて申し訳ございません。
具体的にはどうなのか、解説しましょう。
ここではドッグストアと調剤薬局に分けてお伝えします。
ドラッグストアの産休・育休・育短事情
ドラッグストア業界では、最近はM&Aにより中小の会社も少なくなりつつあります。
今回の情報は、私の経験によるもので大手のドラッグストアでの情報となります。
大手ドラッグストアでは、表向きは法令順守が徹底されており就業規則含め産休、育休、育短の制度がしっかりとあります。
そのため、理論上は法的に定められた産休、育休、育短などを取得することは可能です。
ただ、いくつか問題点があります。それは後程。
続いて中小の調剤薬局の例です。
中小は、育休、育短は無理なところや、産休すら怪しいところもある
中小は法律があってもなかなかそれが使えないところもある状況です。
ようは、経営者次第でピンキリということです。
就職して、結婚、出産を経て子育てしながらも就業を希望するという場合は、よほど協力的な家族、両親がいない限りは中小規模の事業所は避けたほうが良いと思います。
ただ、その難局を乗り切っている人もいます。
では、何が問題で、どうすればよいのでしょうか。
ドラッグストアにおける、産休・育休・育短について
まずはドラッグストアのビジネスモデルを簡単に解説しましょう。
少人数で長時間営業のドラッグストア
最近のドラッグストアは長時間営業が当たり前になり、夜10時まで、夜24時まで、中には24時間営業の店舗もあります。
成長している業態ではありますが出店競争が激しいため、出店に人員が追い付いていないばかりか、競争に耐えるために過酷な人件費削減が行われています。
少人数でのオペレーションを行うことが生き残りに必要なため、必然的に社員の人員は減らされる傾向です。
最近多くなった大型のドラッグストア店舗においても、社員は2人~3人で運営しているケースがほとんどです。
少ない人数で朝早くから夜遅く 場合によっては24時間営業です
ドラッグストアにおける産休・育休取得状況
しかしながら、産休、育休までにおいては制度として存在し、取得不可では許されない
ためほぼ100%取得が可能です。
(育短は含まない)
大手ドラッグストアチェーンでは、産休、育休に備えて人事異動が行われる。
店舗のオペレーションにも支障がないように人員が配置されます。
さすが大手ドラッグストアだと思うでしょうが、ここまでで安心するのはまだ早いです。
子育ては、1年では終わりません。
問題は、産休、育休明けの、育短のほうです
ドラッグストアでは、育短社員が嫌われる?
子供が1歳になり、職場復帰をしてから、1つ目の壁が現れます。
仕事復帰するうえで、
- 両親などに子供を預けられる人、もしくは
- 旦那さんが在宅で仕事をしていて子供の面倒が見れる環境の方
は特に問題はないですが、大半は違うと思います。
ほとんどが保育園に預けてから仕事復帰となると思います。
1歳児なので、毎月、多ければ毎週のように熱が出て仕事中に保育園から呼び出しが発生します。
そんな時にどうでしょう。
ここまでで自分の置かれる状況は想像できると思います。
代役がいないのに帰れるわけがありません。
- 急遽休みの人に出勤してもらうか、
- 上司にお願いして穴埋めをして帰ることになります。
その日は帰れたとしても、熱が出た子供の体調が翌日までに回復する可能性は低く、翌日も仕事を休まざるを得ない状況になります。
このような状況が続く中、仕事は続けていけるでしょうか。
この難局を乗り越える人は次の2パターンです
ドラッグストアで育短を活用して仕事を続けるためには?
パターン1:コミュ力が高く、まわりに協力してもらえる人
コミュ力は生まれ持ったものだからとあきらめる人は無理です。
出来ること、出来ないことをしっかり区別しできることをやりましょう。
周りの人に協力してもらえる性格になる
自分の持ちうる資源(家族とか)を最大限活用して、職場に対してできることを考える
要はサポートを会社任せにせず自分からできる協力を普段から行い体制を作り上げてしまうということです。
仮に育短であっても、家に夫や両親が一時的に、子供の面倒を見ることは可能なはずです。
配偶者が単身赴任で家にいないのならまだしも、夜間や連休時など家にいる時間は子供の面倒を見させて自分は仕事に行きましょう。
普段、負担をかけている店舗のために
ドラッグストアは小売業でもあります。
年末年始や連休が書き入れ時です。
夫婦どちらかが年末年始に休めるようなら、休める方が子育てをしてしっかりサポートしてあげましょう。
そういった努力ができる人には周りも協力しようと思います。
パターン2:自分で市町村のサポート体制の情報を取りに行き、フルに活用
加えて、有料の託児サービスも活用
- 旦那さんも有効活用
- 子供の急な発熱による早退は除くとしても、風邪や体調不良児を預かる病児保育や、有料の託児所などを探して利用することでシフトに穴をあけない
他人に貸しを作りたくない、迷惑を(本当は迷惑ではないのだが)かけるのが許せないという考えなのでしょう。
出費もかさみますが、それでも仕事は続けたいという人はこのパターンです。
パターン1、パターン2、組み合わせ型ともに、そこそこの図々しさは必要です。
忘れてはならないのは、休んだ自分の代わりのしわ寄せが必ずほかに及んでいることです。
しわ寄せのフォローができる人と、できなくても気にせず平気な人が残っているといった感じです。
続いて、中小の調剤薬局の産休、育休、育短についてです。
中小の調剤薬局の産休、育休、育短
ただ、一旦やめても、子育てが落ち着いたらまた就職できるという薬剤師ならではの事情もあり、それほどもめないようです。
(大手チェーンなどは大手ドラッグストアチェーンと同様、産休、育休は取得できるようです)
中小規模の調剤薬局の情報はあまり出てこないので、今回あくまでもそういった例もあるという程度で参考にしてください。
ある小規模薬局の事例
ある小規模の薬局では、産休、育休を申し出ても社長から、
と正面切って言われたといいます。
幸いその方は旦那さんがイクメンであり、両親も近くに健在だったため育休はとらずに職場復帰を行い、なんとか乗り切ったとのことです。
職場復帰後も、子供の保育園からの呼び出しにおびえながらも両親のサポートもあって継続はできているとのことです。
産休・育休・育短はどうすれば取りやすい?
職場結婚は有利
子育てにおいて育休をとるのはたった1年程度です。
その間は完全に休みとなるためそれに合わせて人事が動きます。
大手であれば問題なく取得できるのは納得のいくとことです。
しかし、実際は産休、育休後職場復帰してからの育短勤務のほうが長く続きます。
そんななかで、ドラッグストア、調剤薬局ともに長く続けていける人には特徴があることに気づきました。
そのうちの一つが職場結婚です。
- 職場結婚夫婦の場合は、もし労基法上のトラブルになった場合影響が広範囲になります
- 男性社員にも影響が及んでしまいます
そのため、お互いの配属先なども考慮して、スムーズに連携できるよう会社側が配慮してくれる傾向にあります。
職場恋愛は、いろいろとトラブルを招くこともありますが、トラブルなく(意味深)職場結婚までできれば後々有利なのかもしれません
鈍感力は有利
誤解を恐れずに言えば、本人のメンタルによるところが大きいです。
子育て中は、少なからず仕事にフルコミットできない状況が発生してしまいます。
そんな時は他のスタッフにしわ寄せが行きます。
また、年配のスタッフが多い薬局では意外と風当たりが強いようです。
子育て経験のある女性社員からは
といわれる。
子育て経験がない女性社員からは、
といわれる。
言われることは理不尽この上ない内容です。
しかしながら、法律はあなたの味方です。「そんなの平気」ってひとはやっていけます。
気配り、配慮ができる人が辞めてしまう傾向
逆にそのようなハラスメントに耐えられない人は、退職するかパート契約に妥協するケースがあります。
結論
大手は、産休・育休制度の取得は可能
育短勤務は、その人、その職場次第になり、利用するにはそれなりの立ち回りが必要。
中小は、育休の段階から取得が怪しい。ただ、一旦退職しても子育てが落ち着いたら復職が容易な業界のためトラブルも起きにくい。
最後に
ドラッグストア業界と調剤薬局業界に限っての情報ではありますが、実情を伝えれば産休、育休、育短の取得について雰囲気だけでも感じ取れると思います。
これからドラッグストア業界や調剤薬局業界に就職、転職を考えているようであれば一つの参考にしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、転職情報サイトでも、育休、育短がとりやすいかチェックを入れて検索もできます。
興味のある人は登録だけして検索するのもいいかもしれません。
- 早めに情報収集だけといった目的で登録している人も結構多いです。
- 事前に情報収集して起こりうることを把握しておけば、いざというときに必ず役に立ちます。
- 結果活用しないで済んだとしても、だれかの相談に乗ってあげることもできるかもしれません。
勢いに任せて転職!とならないよう、早めの備えをお勧めします。