売り手市場と言われる薬剤師業界にあっても、
仕事選びは慎重にしなければならない。
薬剤師の転職では、転職情報サイトを使うことが多いが、
今回はそれを使わずに失敗してしまった友人M君の話。
本人には了承は得てませんので(笑)一部フィクションを交え、身バレ防止策を施したことをご了承ください。
病院勤務で飢えに苦しみ、コネで転職してハマった友人M
友人Mは、薬学部に入りたくて入った、薬剤師を心から目指していた人間。
関係ないけど結構イケメンだった。こんな感じの。
現役で国家試験に合格すると、迷うことなく病院に就職した。
確か、学生の頃就職に関して話した気がします。
それだけ決意が固いのだから、最終的に病院の薬局長にでもなるつもりなのかなと思っていました。
就職から1年ちょっと経った頃、その彼の家の近くに行く用事がありました。
久しぶりに会って話しました。
病院給料安すぎ
第一声がこれでした。
病院給料安すぎで、一人暮らしするのもやっとだよ。
車は持っているけど、通勤でガソリン減るからチャリで通う。
夏なのに、クーラーはつけない
というか無いところに住んでいて、蒸し風呂状態の家だった。
とりあえず暑いから外でよう。
外の自販機でコーヒー買おうと思ったら、
彼は麦茶持参で来ていた。
いつのまに・・・
満腹中枢ありがたや~
時々彼女と遊びに行くときにお金使うから、あまり無駄遣いできないとのことだった。
たしかに、彼は無駄な肉が一切なく、しかも体育会系なのでエグザイルみたいな体つきになっていた。
体脂肪率5%以下!!って感じ。
それはそれでうらやましかったが、やはり貧困生活には嫌気がさしていたのだろう。
それにしても、ずっと病院薬剤師で働こうと頑張っていた彼を、1年で挫折させるとは。
病院の給料の安さは、大学入試よりも国家試験よりも厳しいということなのか・・・
おそるべし 病院。
「このままじゃ、病院で病気になっちゃう」と
ふざけている彼の眼はマジだった。
病院の先輩のコネで転職
「うちのドラッグストア紹介しようか?」
そうすれば、僕にも紹介料が。と思ったが、
コネで決まったのか。
でも、薬局の募集はいくらでもある。
コネにこだわる必要はないんじゃないかなとは思ったが、
もう決まったみたいなのでいいか。
- 世話になった先輩は、病院での調剤のミスで大変なことになりそうになったときに、一緒に解決してくれたりしたらしい。
- 病院内での男女のトラブルもあったらしいが、それもうまくまとめてくれたし、恩があるんだよね。
彼はそう言っていた。
調剤ミスは仕方ないとしても、男女のトラブルで一回り以上年上の先輩の力を借りて解決って、彼はいったい何をやらかしたのか・・・
社長も現場で調剤やっているから、慣れないうちはフォローしてくれるって言っていたし。
数店舗展開している、地元の小さい薬局チェーンだったが、そのときは特に何も気にはしていなかった。
数年経過すると・・・
M君の転職先の社長死す
心筋梗塞とか、そういった病気で急死してしまったらしい。
社長以外に会社をまとめられる人がいない中、まさかの
何もわからない奥さんが社長就任
そこが悲劇の始まりだった・・・
M君の転職先の薬局、経営傾く
いままで社長の力で持っていた会社なわけなので、屋台骨が揺らげば経営は傾く。
それをカバーするために、なにもしらない奥さん社長は、半ば不正まがいの指示をしてきて売り上げを作ろうとする。
それはひどい状況になってしまったらしい。
そんな話を彼としている中で、
というと、
どうやら、奥さん社長がその先輩にまで手を回していたらしい。
恐るべしです。
コネでの転職から得られる教訓
そんなわけで、
コネで転職すると、何かあったときにそのトラブルに巻き込まれて抜けれなくなってしまうというお話でした。
ちなみに、その薬局はさらに経営が傾いたため、ほかのチェーンに買収されて、彼の勤務状況はなんとか普通に戻ったとのことでした。
でも、嫌な思いをしたことや、病院時代の先輩からの呪縛から逃れるべく、今度は転職サイトを利用して無事転職しました。
友人から得た教訓
- コネが一概に悪いとは言えませんが、最悪の事態を想定して利用する必要がある
- 男女のトラブルなどで先輩や社内に借り(弱み?)を作ると転職に不利
2つ目はあまりないとしても、コネには気を付けましょう。
そんな感じです。