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潰瘍性大腸炎患者さんが医療・調剤過誤で提訴 アザニンとフェブリク

 

 

 

今日無事に生きているのは、どこかの平凡な薬剤師のおかげかもしれない

 

ニュースにて、薬の飲み合わせを見落とした薬剤師と医師が提訴されたと報じられました。

 

 

潰瘍性大腸炎の男性、薬の処方ミスで「死ぬ思いをした」医師と薬剤師を提訴(弁護士ドットコムニュース) – Yahoo!ニュース

 

 

一緒に飲んではいけない薬が、別々の医療機関から処方されて、それを服用した患者さんが死にかけたという内容です。

 

今回の事例の詳細はまだわかりませんが、確実に言えることがあります。

 

医師・薬剤師ともに、併用してはいけない薬の組み合わせを見落としたということです。

 

では、珍しいケースなのか?

 

実は、このようなミスを事前に防ぐことは薬局では日常茶飯事です。

 

今回と同じ、アザニンとフェブリクの併用を、薬局が病院へ問い合わせる(疑義照会)ことによって未然に防いだ事例がすぐに検索できるくらいです。

 

 

Dekon Imo通信 第23号 (kagoshima-shp.jp)

 

 

Microsoft Word – 医薬品情報_201406 (jcho.go.jp)

 

薬剤師国家試験にも出ています。

106回 薬剤師国家試験 抜粋

 

大げさに言います。

人が死にかける可能性を防ぐことは、今日も日本中の薬局で行われています。

 

しかし、一般の人には気づかれることはありません。

なぜなら、患者さんが散々待たされて薬をもらうときには、問題ない薬に変更されたりしてますから。

(疑義照会には時間がかかります)

 

だから、薬局での質問や待ち時間もちょっと我慢してほしいと心から願います。

 

たしかに、どう考えても人が死なない薬(乾燥肌のワセリンとか)などもあります。

でも、人間のやることです。

たまに、似た名前の別の患者さんの処方内容と入れ替わって印刷されてしまったりすることがあります。

 

以前あった話

お薬お渡し時

よくよく患者さんに話を聞くと、ワセリンしか出てないのに、患者さんなんで便秘の話しているの?

と疑問に思ってさらに話を聞きました。

実は、便秘薬と乾燥肌の患者さんの名前が似ていたため、処方箋内容が病院で入れ替わってしまったのです。

疑義照会で判明しました。

 

そんなわけで、薬剤師の質問が面倒だという声も聞かれますが、なにより安全管理のために必要なことなのでご協力お願いします。

「病院に問い合わせて待ち時間が増えるのは嫌だ!」

「そのままでいいから早く出せ!」

といわれることがありますが、これも安全管理のためです。

 

今日もどこかで危険な飲み合わせが回避されているかもしれません。

 

そして、危険な飲み合わせや無駄な薬を回避できた薬剤師は、日の目を見ずに一人どや顔になっています。

わかってくれるのは薬剤師だけですから・・・。

Twitter みんな温かく反応してくれます 薬剤師だけですが・・・

 

今日安全に薬が飲めたのは、どこかの平凡な薬剤師のおかげかもしれない。

すこしでもそう思っていただければありがたいです。