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調剤薬局においては、「対物業務から対人業務へ」の掛け声のもと、レセコンの入力や処方箋の受付のほか、発注や錠剤の取りそろえまなども調剤事務員にやってもらう流れが進んでいます。
より少ない薬剤師でよりたくさんの処方箋を受ければ、薬局にもたらされる利益も増えます。
いまや、薬剤師の採用以上に調剤事務員の採用や教育に力を入れている薬局も多いようです。
でも、調剤事務員もピンからキリまでいます。
薬局の戦力になってくれるような事務員が採用できれば良いのですが、実際はその逆のケースも多く、かえって業務がかき乱されてひどい状況になてしまうこともあります。
今回は、そんな
もしひどい調剤事務員が来たら薬局がどうなるか?
というテーマで書かせていただきます。
この記事は、現在調剤薬局で仕事をしている方へ向けて書いています。
そのため、業界関係者しかわからないような内容もあるかもしれませんがご了承ください。
処方箋受付編
- 何分かかるか聞かれて、30分以上かかる一包化調剤を、15分くらいですと、一律に返答する
- 期限切れの処方箋を受け付けて、患者が外出してしまい連絡が取れない
- 2枚つづりの処方箋にもかかわらず1枚しか受け取らず、患者が外出してれんらくがとれない
- 先発希望かジェネリック希望かを聞かずに、患者が外出して連絡が取れない
- 在庫がない医薬品の処方箋を受け付けて、患者が外出して連絡が取れない
- 在庫がないが、取り寄せ後日渡しでいいと言われて受け付けた処方箋が、出荷規制医薬品だった
- 後日渡しでいいと言われたが、すぐに服用する必要のある薬が処方されていた
- コンサータなど、取り扱い資格がない薬局にもかかわらず、受け付けてしまった
これらは、患者が戻ってきたときに、もう調剤が完了していると思っているため、戻ってきたときの対応に困ることはもちろん、なるべくスムーズに対応すべく取り扱いのない薬をかき集めたり、奔走することもあります。
新患は、最低限連絡先を聞くことや、受付段階ですぐに調剤できる確約をするべきではないでしょう。
もし患者がいた場合でも、すでに問診票などを書かせてしまっているにもかかわらず在庫がない場合などは、トラブルに発展します。
こんな時、注意すると「混雑して手が回らなかった。誰もサポートしてくれなかった!」などと逆切れすることが多いです。
- お薬手帳の受け取りわすれ
- 保険証を返した、返さなかったなどの患者とのトラブル
処方箋の受付時には、これ以外にもかなりたくさんの注意ポイントがあります。
通常は、自ら考えてトラブルがないように対応しますが、【ひどい事務】は、「すべてそんなの聞いてない」と・・・
処方箋のレセコン入力時
レセコンがいつまでたっても使いこなせず入力ミスが多い
薬剤の入力間違えにとどまらず、医療機関や処方日など、間違い個所は多岐にわたります。
レセコンについては、パソコン操作が得意かどうか作用面接のときに念入りに確認しますが、それでもダメな人が入ってきてしまうことがあります。
毎回ミスを間違い訂正させるも、そのうち注意したことにキレるようになります。
錠剤のピッキング時
錠剤のピッキングは薬剤師の仕事ですが、最終確認を薬剤師が行うという前提で調剤事務員に依頼することもあります。
- 錠数違い、別薬剤など、ミスが多いと非常に困ります。
- PTPシートを重ねて、内部に別薬剤を仕込まれてしまうとチェックしきれません。
- 錠剤を捨てる。これは、箱の中に残った錠剤をよく見ずにすててしまうことです。
- PTPシートを切るときに間違えて、こま切れ状態になる
- ピッキングして、別人のカゴに錠剤を放り込む
- ホクナリンテープの7枚束など、帯を取らずに1枚抜き取る
- 目薬の袋の枚数が違い、遮光保存のものだと後で足りなくなる
- 吸入薬の袋を開けてしまう
まだまだありますがこのくらいで
これらのミスも、「聞いていない」「私はやってない」などの言い訳が返ってくるので、注意する気もなくなります。
お会計時
領収証を別人のものと間違えてしまう。
これは、金額だけでなく、明細書も間違えることになるため、個人情報の流出に繋がりますので場合によっては大きなトラブルとなります。
レジでの釣銭ミス? ダメな調剤事務が入ってから誤差が増えるので、おそらくやらかしています。こればかりは推測ですが・・・
問屋さんからの納品の荷受け
- 冷所品を常温放置して、廃棄となってしまう
- 伝票に押印がなかったと、あとから問屋さんが戻ってくる
- 入荷した薬を、違う棚に入れる
その他
- 出荷調製品なのに、ほかの薬局に分譲してしまう
- 薬剤師が、お薬手帳などから今後の来局に備えて多めに確保した医薬品を勝手に返品する
- 管理薬剤師の【先生】あてにかかってきた迷惑勧誘電話をそのまま繋ぐ
ちなみにここまで、一筆書きのごとくすらすらと書いています。
しっかり思い出せばまだまだあるかもしれませんが、きりがないのでこのくらいで。
今まで出会った最悪な事務員数人が頭に浮かんでおります(笑)
そして、これらのミスが、何度注意しても改善されないのが特徴です。
注意した後の対応が悪い
調剤業務の最終責任はすべて薬剤師にあります。
何か事故が起こった場合も、責任は薬剤師です。
間違えた処方入力や、ピッキングをされて自分がミスを防いだ場合でも、万一見逃していたら調剤過誤になります。
そのため、ミスを指摘して注意することが普通です。
しかしながら、注意されても反省しないどころか、責任転嫁を次々と繰り出し、注意するものを精神的に疲弊させます。
時には、
- 以前はこのやり方で良かった
- 説明を聞いていない
- 私はやっていない
- 指示がしょっちゅう変わりわからない
など、妄想、幻覚、幻聴を織り交ぜて言い訳してくるので、もはや対応不可です。
まさに薬局クラッシャーです。
いかがでしたでしょうか。
薬局の作業効率化のために調剤事務を入れれば、業務負担が改善すると安易に考えてはいけないことがわかると思います。
ここで挙げた最悪調剤事務員ほどではないにしろ、考え方がおかしい人員を採用してしまうと、自らの精神が崩壊してしまいます。
もしあなたが一人薬剤師で、調剤事務員がいれば楽になるのにと考えている場合は、このような人員が入ってくるリスクも考えましょう。
チェーン薬局の場合は、そのような人員を押し付けられてしまう恐れもあります。
どのような事務員かわからない場合は、その人となりをしっかり調査したうえでの受け入れをお勧めいたします。
最後まで読んでくれた方へ
上記のような人材 というか人罪を見つけるためのポイントが3点あります。
【バカ】で【真面目】で【自己中】
この3つを満たす奴には気を付けましょう。
例えば、出荷規制中の処方箋を受け付けて
- 明日までに揃えます(無理なことをいうバカ)
- 患者さんのためにそろえなければならない(真面目なので、この点はごもっとも)
- 私は事務員なので、あとは管理薬剤師が何とかして(自己中)
といった感じです。