OTC薬品解説

ごめん大正製薬さん。でもそろそろ“パブロンゴールド卒業”しませんか?

 

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その薬、昭和からタイムスリップしてません?

風邪ひいたらとりあえず「パブロンゴールド」。

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何も考えずにドラッグストアで手が伸びるあの瞬間。わかります。

風邪薬コーナーでふと目に入る、あの金と赤と白の帯

「おぉ…まだ売ってるのか、パブロンゴールド…」

思わず立ち止まってしまうのは、郷愁か、それとも恐怖か。

でもその手、一旦止めてもらっていいですか?

大正製薬さんにはほんと感謝してるんですけど──

ゴールド、もう休ませてあげませんか?

今回は一般の方にも、登録販売者さんには一般の方へ説明するための記事という構成です

効かないのは当たり前。でも“ラクにする力”が古すぎる

風邪薬はね、ウイルスに効かないんです。

どれも。

  • 「風邪治る薬ないの!?」って驚いた人、今知れてよかったですね。(登録販売者なら常識ですが)

  • 市販薬はあくまで、熱・咳・鼻水などの“つらい症状”を軽くするだけです。

じゃあ、つらさをどうやって和らげるか?

そこで、処方のセンスが問われるんですよ。

■ パブロンゴールドAの処方:なんか…懐かしくない?

成分コメント
アセトアミノフェンご存じ定番。可もなく不可もなく。
ジヒドロコデインリン酸塩咳止め。でも眠くなる。依存性ちょっと怖い。
dl-メチルエフェドリン塩酸塩古の気管支拡張。なんかテンション上がる人いる。
グアイフェネシン昭和から居座る去痰剤。現代の子は知らんでしょ。
無水カフェインシャキッとするけど夜は寝れなくなる諸刃の剣。
ビタミンB2…それ今いる?

もはや“ヴィンテージ成分オールスターズ”。

 あのCMを覚えていますか?

後藤久美子さんと三田佳子さんが出演していた、

あの「ママ、風邪よぉ…」のCM。

あれですら、パブロンSといって、パブロンゴールドAのあとのモデル。(1990年くらい)

パブロンゴールドAは、榊原郁恵さん、1982年までさかのぼってようやく出てきました。

 

え、今思い出して震えました?

そう、パブロンゴールドは“昭和の思い出”なんですよ。

CMの雰囲気も、今見たらほぼ「黒電話で呼ばれる演出」。

でも、処方もパッケージも、当時からあまり変わってないという衝撃。

昭和の空気を令和の今に伝える、もはや文化財では?

しかも、ちょっと怖い成分が多いんです…

風邪薬なのに、実は“濫用等の恐れのある医薬品成分”が複数入り。

しかも大容量サイズしか売っていない。

しかも安い。

成分コメント
ジヒドロコデインリン酸塩厚労省指定。眠くなる、クセになる、販売時ちょっとドキドキ。
dl-メチルエフェドリン指定成分の兄弟みたいなやつ。テンション急上昇。
無水カフェイン濫用は指定外だけど、眠気飛ばして胃も荒らして不眠にすることあり。

濫用の恐れのある成分が一つの薬に同居してる

昭和の風景です。

実は一度、消えていた…って知ってました?

これは筆者の記憶なんですが、パブロンゴールドA、一度終売してました。

薬局の棚に「廃番」っぽい紙が貼られてた気がするんです。

「ついに引退か…」と、しんみりしたのもつかの間、

数年後、何事もなかったかのように復☆活。

しかも、公的な資料には一切その記録なし。

大正製薬お客様相談室に問い合わせても、知らぬ存ぜぬの一点張り(笑)

まるでなかったことにされているかのような空白期間──怖い。

(都市伝説?陰謀?それともガチで愛された復活劇?)

何があった?

全国のパブロンゴールド愛好家からの熱い投書でも届いたのか?

廃盤にしてくれてもいい理由:効かないのは当然として、“和らげ方”が古すぎる

風邪薬って、そもそもウイルスをやっつける薬じゃありません。

どんなパブロンも、どんな風邪薬も──

根本的に治す力はないんです。

じゃあ、何のために飲むの?

それはもう、「つらい症状をちょっとマシにする」ためだけ。

熱でふらふら、せきで眠れない、鼻がつまって呼吸できない──

そんなときに少しでもラクになるように、風邪薬は作られてます。

じゃあ改めてパブロンゴールドAを見てみると…

  • 解熱:アセトアミノフェン(ごく一般的)

  • 鎮咳:ジヒドロコデイン(強力だけど眠くなる)

  • 去痰:グアイフェネシン(ちょっと弱め)

……なんというか、“ラクにする”手段がちょっと昭和なんです。

最近のパブロン(セレクトシリーズやエースPro-Xなど)は、

  • アンブロキソール+カルボシステインでしっかり痰を出す、

  • イブプロフェンで炎症や痛みを抑える、

  • 持続する設計にする…など、

「どうすればラクになるか」を今の時代の風邪に合わせてアップデートしてるんですよね。

つまり──

同じ「治らない薬」なら、
“よりラクになれるやつ”を選びませんか?

パブロンゴールドAは、「効いた気にさせる」ための演出に全振りしたヴィンテージ処方。

それならそろそろ、棚の奥で静かに眠ってもらってもいいんじゃないかと思うのです。

今どきのパブロンは、ちゃんと進化してます

もうね、ゴールドにしがみつかなくて大丈夫なんです。

● のどと咳と痰がつらい人は

パブロンセレクトT(アンブロキソール&L-カルボで痰がしっかり出る)

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● 熱も鼻も頭もつらい人は

パブロンエースPro-X(イブプロフェン+プソイドエフェドリンで攻め)

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●昼のみ忘れる人は

持続性パブロン錠(1日2回)

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つまり「効いた気がする」じゃなくて、本当に今の症状に合った薬を選べる時代なんです。

だから、そっと棚に戻そう

「効いたよね、早めのパブロン」

このコピーを生んだパブロンゴールドに、敬意は払います。

でもそろそろ──

効いた気がするだけの薬は、そっと棚に戻しましょう。

◆ 成分比較で見てみると…? 資料編

以下の表では、各パブロン製品の成分を効能別にまとめました。

赤くマークしているのは、厚労省が「濫用リスクあり」とした成分、もしくは類縁成分です。

めっちゃ見にくいんで、コピペしてエクセルに貼り付けて加工してください(笑)

成分名アセトアミノフェンイブプロフェンロキソプロフェンナトリウム水和物グリチルリチン酸二カリウムオウヒ乾燥エキスジヒドロコデインリン酸塩チペピジンヒベンズ酸塩デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物アンブロキソール塩酸塩グアイフェネシンブロムヘキシン塩酸塩L-カルボシステインdl-メチルエフェドリン塩酸塩d-クロルフェニラミンマレイン酸塩クロルフェニラミンマレイン酸塩メキタジン塩酸プソイドエフェドリンヨウ化イソプロパミドアスコルビン酸カルシウムリボフラビン無水カフェインキキョウ乾燥エキス末
効能解熱・鎮痛解熱・鎮痛・抗炎症解熱・鎮痛・抗炎症抗炎症鎮咳鎮咳鎮咳鎮咳去痰去痰去痰去痰・粘液調整気管支拡張抗ヒスタミン抗ヒスタミン抗ヒスタミン鼻づまり改善鼻水抑制ビタミンC補給ビタミンB2補給中枢刺激・鎮痛補助去痰・鎮咳
製品名
パブロン50錠900180
パブロンLX錠60757504
パブロンSゴールドW錠/微粒90024457507.512
パブロンS錠/微粒9004812607.525012
パブロンエースPro-X錠/微粒60024457507.513512
パブロンゴールドA錠/微粒90024180607.51275
パブロンセレクトC450722445607.512160
パブロンセレクトN450407506135612
パブロンセレクトT450402445750607.512
持続性パブロン錠4001645603.58