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以前、地雷のような調剤事務員について記事を書きました。
注意! 調剤事務員を採用すれば、薬剤師が楽になるとは限らない
ただ、この記事、わかる人にはわかるけど、わからない人には謎でしかないはずです。
なんで調剤事務員に薬剤師が苦しめられなきゃいけないのか?
なぜなら、地雷のような調剤事務は、生息地が限られているからです。
通常は職場の力関係から薬剤師のパワハラに調剤事務が苦しめられるケースが多いです。
そんなパワハラ薬剤師に対する調剤事務員さんの訴えは以下のようなものがあります。
(いわゆる、ひどい薬局のケースです)
- 薬剤師は仕事せず、事務にピッキングを丸投げする
- 錠剤のみならず、軟膏や散剤までやらされる(違法です)
- 調剤ミスの失敗を事務員のせいにされる
- 八つ当たりやパワハラも日常茶飯事
- 窮状を会社に訴えても、薬剤師>調剤事務なので、我慢しろと言われる
などなど、
どちらかというと、このように冷遇されてしまう調剤事務員さんが想像されがちです。
なぜなら、調剤薬局は調剤をするところなので、
薬剤師>調剤事務
のパワーバランスがあるからです。
地雷調剤事務員が発生する薬局の特徴を解説
調剤事務員は、資格試験もありますが無資格でもやることができます。
そのため、調剤事務員といっても能力に大きな差があります。
ある程度規模の大きい薬局で、レセプトの請求やレセコン入力をやっていると、一通りの知識が身に付きます。
併せて、保険調剤Q&A、保険薬局業務指針などで勉強すれば、ほぼ薬局の事務の業務は問題なくこなすことができます。
すなわち、通常の保険調剤のほか、自賠責や自費、自治体公費、難病など、様々な保険についてもある程度理解することができます。
よく、調剤なんて錠剤を棚から出して袋詰めするだけでしょ?なんて言われます。
錠剤の袋詰めだけと比較すれば、レセコンの入力や、保険請求や、患者負担金の対応方法など、そちらのほうが複雑と言えます。
当然、薬剤師も経験を積めばその程度の知識は知っています。
ただ、ここで問題となるのは、薬剤師も調剤事務の経験を積む必要があるということです。
しかしながら、6年制大学をでて新入社員として入社した薬剤師は調剤事務の勉強はほとんどしていません。
国保と社保、自治体公費、ましてや自賠責なんて聞いてもなんのこっちゃです。
6年間薬の勉強がメインですから、当然レセコンなんかも最初は使いこなせません。
そんな状況で、繁盛している調剤薬局に配属された場合は次のような状況になります。
薬局は連日満員で待ち時間が1時間以上発生していることもあります。
そんな中、新入社員の薬剤師が入ってきても、レセコン入力やピッキングなどは足手まといになりやる機会がほとんどありません。
新人薬剤師のメインの仕事といえば、調剤された薬を患者さんに投薬し、薬歴を記入することになります。
連日連日、投薬&薬歴記入だけ
これでは、レセコンや保険の仕組みなど、調剤事務について詳しくなる時間がありません。
フォローアップの教育はあるでしょうが、すぐ戦力にならなければ薬剤師が調剤事務の仕事をする理由もないので、なかなかレセコンやレセプトの知識がつきません。
しかしながら、新入社員がある程度薬局の中の歯車となって動き始めると、会社は新規開局のために、ベテラン薬剤師を移動させてしまいます。
薬局内の人員構成は、ほぼ新人薬剤師と、ベテラン調剤事務になります。
そんな日々が数か月続くと、調剤事務員なしでは成り立たない薬剤師が完成します。
するとどうでしょう。
ここで、調剤事務員と薬剤師のパワーバランスが動き始めます。
調剤を、ただ棚から薬を取って袋詰めして会計して渡すだけで大繁盛している薬局があったとしたら、投薬しかできない薬剤師より、そのほかの業務までこなせる調剤事務のほうが重要になってしまいます。
当然、薬剤師は医師の処方ミスなどを発見して疑義照会などを行うのですが、その仕事自体が非常に日の当たらない仕事です。
副作用を未然に防げて、薬剤師としては満足だし、患者さんにとっても必要なことですが、これは薬剤師として当然の仕事です。
患者さんからも大して感謝されないことがほとんどです。
地雷調剤事務が生まれる瞬間
たとえば投薬時に判明したことで疑義照会し、処方が変更になったとしましょう。
調剤事務からは、レセコンの入力やり直しや薬の揃えなおしなど、無駄な作業が発生したと思われることもあるかもしれません。
一方、薬局が混雑しているときに、レセコン入力が得意な調剤事務員1人+、レセコン入力が微妙な薬剤師3名とかの薬局のケースを想像してみましょう。
薬剤師が一人くらい欠けても何とかなるけど、調剤事務員が欠けてレセコン入力が微妙な薬剤師だけになったら、業務が回りません。
調剤事務無しでは成り立たない状況を、例えば会社のマネージャーなどが見たとしましょう。
〇〇さん(調剤事務)は、(給料安いのに)薬剤師より頑張ってるなー えらいえらい。
ってなっちゃいます。
場合によっては、〇〇さん(調剤事務)なしでは、ここの薬局は成り立たないな!
なんて思うかもしれません。
ここからすべての歯車が狂い始めます。
薬局内において、ちやほやされ始める時が、地雷調剤事務が起動し始めるタイミングです。
当然、普通の調剤事務さんは、ちやほやされても地雷になることはありません。
あくまでも、調剤事務が問題ではなく、地雷になるパーソナリティーの問題です。
薬局は、調剤事務であるこの私を中心に動いている
私が休むと薬局は回らない。
薬剤師は保険やレセコンなど、わからないことはすべて私に聞いてくる
パワハラ管理薬剤師が発生するのと同じ構図で、パワハラ調剤事務が発生するのです。
このころになると、マネージャーも調剤事務員が地雷と化していることに気付き始めます。
しかしながら、
- 調剤事務員に薬局を辞められると業務が回らなくなる
- 新たに調剤事務を採用しようにも、即戦力人材がいない
- 調剤事務員は給料が安いため、なかなか応募が集まらない
- 調剤事務員を採用しても、思っていたような【事務】じゃないと言ってすぐ辞めてしまう
これらの理由により、地雷調剤事務にしっかり指導することができません。
地雷調剤事務の生息する場所
地雷調剤事務が発生する原因がわかると、おのずとその生息地域も見えています。
事務員がベテランで、新入社員が多く入る場所といえば、大規模調剤チェーンもしくは、大規模ドラッグストアチェーンとなります。
このような大規模チェーンであれば、仮に新入社員が一人辞めても、中小薬局ほど困ることはありません。
一方、調剤事務の業務をこなせる人材をほぼ地域の最低時給プラスαで採用することは非常に困難です。
本部としては、調剤事務が辞めてしまい、表面上スムーズに回っている繁盛薬局の運営がギグシャグすることのほうを恐れるくらいです。
また、大規模チェーンになればなるほど世間の目が厳しくなるため、地雷調剤事務員を安易にクビにできません。
一度地雷調剤事務員ができてしまうともうどうにもならないのが、大規模チェーンだと言えます。
地雷調剤事務が生息できない地域があります。
いうまでもなく、ひどい調剤事務員がいる薬局は薬剤師にとっても仕事がしにくいです。
もし転職を考えているのなら、そのような薬局は選びたくないと思います。
ここまでの内容をおさえると、地雷調剤事務が生息できない薬局が見えてきます。
それは、中小薬局チェーンなどで、管理薬剤師がすべての業務を掌握している薬局です。
理由はここまででお分かりの通り、管理薬剤師が調剤やレセプトなどを把握していれば、調剤事務がけんか腰に、「じゃあ辞めてやる」といったところで、「どうぞ」と言われるのがおちですから。
地雷調剤事務に対する処方箋
ここまでお読みいただければ、地雷調剤事務を排除する方法はお分かりいただけたと思います。
管理薬剤師、勤務薬剤師がすべての業務を掌握するようスキルアップをして、暴れ馬を抑え込むことです。
もしくは、そのような人事異動を行うことです。
もし、手に負えない調剤事務の対応に困っているのであれば、自身のスキルアップを兼ねて、薬局の業務をすべて掌握する勢いで臨むことがいいかもしれません。
これを読み込み勉強します。
さらに、レセコンの操作方法のマニュアルを印刷して、自宅に持ち帰り勉強します。
採用薬の一覧を印刷し、自宅に持ち帰り、どのような薬が動いているのかを頭に入れます。
などなど、ひたすら勉強し知識をつけましょう。
そして、
「私が責任もって薬局を運営しますので、調剤業務に支障がある調剤事務員を異動もしくは解雇してください。」
とね。
でも、もしそんな力が残っていない・・・
という場合は、はっきり上司に言いましょう。
「人間性に問題のあるスタッフの指導を一切行わず、部下の相談にも丁寧に対応しないのであれば、それを理由に退職届出します。」
とね。
黙って辞めるならいざ知らず、マネージャーの管理不行き届きで薬剤師が退職するとなったら自分のキャリアに傷がつくので必死で対応するでしょう。