今回は、JACDSの要指導薬 第1類医薬品 説明文書サイトを見るときに知っておきたいこと 8選!! という前向きなタイトルにしようかと思いましたが、つい本音が出てしまいました。
JACDSとは、「設立の趣旨」より
チェーン化を指向するドラッグストアの社会的な役割を果す為に、
1)健康産業としてのわが国のドラッグストア業態の産業化の推進
2)ドラッグストア産業の具体的な発展、育成に必要な情報の収集・提供
3)ドラッグストアを取り巻く生活者、産業界、行政に対する建議、提言を行い、国民の健康と豊かな暮らしに寄与することを目的とする。
このような団体が作成するサイトです。
そのため、ソースの正確性は通常担保されているべきです。
SEOでも、googleに評価されて、上位表示されます。
そんなサイトが余りにも残念なのです。
このサイト、「すごく使いずらい」だけではありません。
もしかしたら、個々の情報を信じて誤った情報をお客さんに提供してしまうかもしれません。
今回は注意喚起も含めて書きなぐりました。
残念① 2021年9月24日 メーカーからの要請でアレグラFXジュニア 要指導→1類へ 更新
最初の部分で、更新履歴が確認できます。
OTCの販売に関わっていれば、その更新が余りにも遅すぎることに気づきます。
アレグラFXジュニアが要指導薬から1類医薬品に変更となったのは2020年11月9日です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14390.html
ドラッグストアでも、ようやく子供用アレグラを購入するのに、子供本人を連れてこなくてもOKになりました。
しかしながら、ここのホームページではメーカーからの要請でかなり遅れて変更となっています。
もしかしたら、1類になったことを知らずに、コロナ禍のなか、子供を連れてこさせたりした店があるかもしれません・・・。
クラリチンにおいても、メーカーからの要請で変更となっています。
遅すぎませんか?
残念② 分類がメーカーごとで、商品名で調べにくい
普通説明文書を探す場合は、商品名で探すものです。
ロキソニンだったら ラリルレロの「ロ」を探します。
でもなぜか、ここではメーカー分類となっています。
第一三共ヘルスケア「ロキソニンS」なので、ロキソニンなのにタ行で探すことになります。
非常に探しにくい。
少なくとも商品名で検索できるべきです。
まだまだ序の口です。
残念③ エスエス製薬 アンチスタックス
エスエス製薬のアンチスタックスが要指導薬としていまだに掲載されています。
もはや知っている人が少ないぐらい昔に販売中止となった薬です。
かなり前に、流通されている事がすべて期限切れとなったという理由で、エスエス製薬のホームページからも削除されました。
もういらなくないですか?
残すのなら、販売中止等大きく注釈が必要です。
(スタッフ)
(お客さん)
(スタッフ)
こんな無駄が繰り広げられているかもしれません。
残念④ 要指導医薬品、第一類医薬品サイトのはずなのに指定2類が混入している
エルペインコーワ 以前第1類医薬品でしたが、区分変更で指定2類になりました。
このサイトでは、「指定2類医薬品」として特別扱いでなぜか残っています。
他の2類降格医薬品は削除なのに・・・
ややこしい。
ちなみに、エルペインは、イブプロフェン+ブスコパンの処方です。
これが一番生理痛に効く!という人もいる隠れた?逸品です。
残念⑤ リアップX5ローションと、リアップX5ネオ 両方掲載されている
ドラッグストア勤務の方なら常識です。
リアップX5ローションがリアップX5ネオにリニューアルしたことは。
(クリエイトSD より)
いまはコレです。
もう販売されていない商品は、説明をつけるか、削除した方がわかりやすいと思います。
間違って印刷してしまうかもしれません。
というか、印刷しちゃいました・・・。(泣)
もはや環境破壊だ!!
残念すぎる⑥ ボルタレンゲル、ボルタレンテープが1類として掲載されている
ボルタレンの外用剤が1類から2類に変更になったのは一体何年前のことだろう・・・
下手したら10年ぐらい昔かもしれません。
ちなみにここでは、「ノバルティスファーマ ボルタレン」となっています。
OTCでは、現在グラクソスミスクラインからボルタレンが発売されています。
メーカーの要請でしか変更されないサイト・・・
両方のメーカーから忘れられてしまったボルタレン
残念⑦ アレグラFX いまだに第1類医薬品
メーカーさん!油断してはいけない。
ここは言わなくては何もしてくれない。
アレグラFX まだ第1類になっています。(正しくは第2類です)
そういえば、以前更新されていないことについ、直接JACDSに問い合わせたことがありました。
「メーカーから言われなければ変更しない」
とドヤられた気が・・・
この記事は、サイトみながら気が付いた順に指摘しています。
普通の薬剤師がパッと見て指摘するだけでこれだけ出てきます。
細かく指摘すればまだまだあります。
残念⑧ スカルプDメディカルミノキが掲載されていない
スカルプDメディカルミノキは、CMで一時話題になりました。
覚えている方も多いと思います。
(アンファー公式サイトより)
きこえますか…きこえますか…今あなたの心に直接呼びかけています…アンファーさん…販売している薬剤師が困らないように…JACDSに直接 要請してください…
アンファーさん、自分で言わないと載せてもらえませんよ!
もちろん、スカルプD以外にも、チェーン店独自の商品などは漏れている商品があります(割愛)
ソースの正確性は、発行元のほかにも、複数サイトで裏付けが必要
どんなに信頼できそうなサイトでも、間違っている可能性はあります。
大切な情報ほど、裏付けをとる習慣をつけることは、薬剤師の業務上必要であり、そのことを再認識させられました。
それにしても、
JACDSの組織図には、日本を代表するドラッグストア幹部等、そうそうたるメンバーが並んでいます。
名誉のためにも、情報発信は正確にしてもらいたいと思います。
一般社団法人・・・
こんなツイッターも見たことがあります。
こんな天下りを許していいのか?JACDS http://t.co/WScDiP6p8R専務執行役員に元厚労省総務課長の中澤氏
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は5日の定例記者会見で元厚生労働省医薬食品局総務課長の中澤一隆氏が8月16日付で専務執行役員に就任したと発表。— メディカルウイング♯相互フォロー (@Medicalwing) October 29, 2014
これ以上指摘するとBANされそうなので、さらなる言及は避けます。
少なくとも一般人含め、すべての人が見ることができるインターネットには正しい情報を掲載していただきたいと思います。
おまけ・・・
「アレグラFXジュニアがまだ要指導医薬品になっています。このままでは保護者にアレグラFXジュニアが売れません。第一類に変更をお願いできないでしょうか。」
「発売元の久光製薬様からの要請が無いので変更できないですね。要指導のままですっ!」
「いいでしょう。それならこちらにも考えがある。 あなたが今言ったことをそのまま一文字違わずお客様に伝えましょう。 そうすればJACDSの信用はどうなるか、簡単に想像がつくはずだぁ!」
「おい!そんなことをして、どうなるか分かってるのか! やめろ!」
「あのー、結局アレグラFXジュニアは母親だけでは購入できないんですかぁ?」
「子供が学校から帰ってきたら、薬局終わってるーーー!!」
「アレグラFXジュニアを1類に変更しろぉぉぉっ!!!」
元ネタはコチラです!
ランソプラゾールが流通不安定のため手に入らなくなっています。他のPPIに変更をお願いできないでしょうか。 pic.twitter.com/P58cv5DnTz
— ☫кептагоп™Я☫ (@kentaron1971) October 30, 2021