こんにちは。薬剤師&ケアマネ卵&ブロガーのゆるやく
です。
諸事情あって、毎年ケアマネ勉強を忘れない程度にやっている変わり者です。
今回は、介護保険サービスの財源についてです。
そのサービスの財源(お金の出どころ)はどこか意識する
介護保険では原則利用者が1割負担(場合によっては2割 3割)だが、そのほかのお金は何処から出ているかしつこく聞かれます
よく言うのは、「税金(公費)から」とかですが、実際はもっと細かいです
細かい数値は計算方法がわかると(割り算だけだけど)考えれば出るようになるので、まずは大きいところだけ覚えます
介護保険の財源は、保険料50% 公費50%
月々天引きされたりしている保険料から50%が出ている
50%の内訳は
第1号被保険者の保険料23% 第2号被保険者の保険料27%
この割合は、3年に1回改訂される
(地域支援事業の総合事業だけは、第二号被保険者は使えないサービスなので、第二号保険料は使われない)
残りの50%は、国・都道府県・市町村
介護サービスによって、国・都道府県・市町村の負担割合が変わる
居宅介護と地域支援事業の総合事業は:総合事業はお手軽な通所介護とかなので、通常の通所介護(居宅給付)と同じ割合(左上と下のグラフ)
介護保険施設(特養・老健・療養型・介護医療院など施設介護に係るもの)は規模が大きいので都道府県の負担割合が高い(右上グラフ)
上のグラフにはないもの
地域支援事業の総合事業以外とは、介護予防の体操教室とかを指し、第2号被保険者は使用できないので、その分(27%)を国(半分の13.5%)、都道府県(6.75%)、市町村(6.75%)に割り振る
(ここまで細かくは聞かれないので、大体の割り振りをおぼえておえばOK)
国の20%や、25%は、調整交付金(大体±5%)というものを含んだ%なので、これよりも多くなったり少なくなったりすることがある
調整交付金は、自治体の貧富の差を埋めるために柔軟に動かして交付される
第1号被保険者 第2号被保険者の保険料徴収
第1号被保険者の保険料徴収(年金生活者)
原則9段階ランク分け さらに市町村によっては細分化
普通徴収
年金18万/年以下などの人は、窓口、コンビニなどで支払う。配偶者や世帯主に連帯責任があるが、滞納も起こりがち→普通じゃない普通徴収
特別徴収
年金から天引き
第2号被保険者の保険料徴収(現役世代)
われわれ労働者は(40歳以上になって第2号被保険者になった人)
医療保険料の一部として介護保険料を徴収(この言い回しが一瞬?となるので注意)
- 介護給付費・地域支援事業支援納付金として、社会保険診療報酬支払基金(社保)へ行く
- 社保から、介護給付費交付金・地域支援事業支援交付金となり、市町村に27%になるように調整して交付される(定率交付)
①②は当たり前のことをめんどくさく言ってる感が否めないが、試験に出るの覚える必要がある
[jin_icon_info color=”#e9546b” size=”18px”]介護・地域支援事業とかのお金として納付して、介護・地域支援事業として給付されるだけです
会社が半分負担してくれているので、我々の給与明細の【介護保険料】と同額を会社が負担している
【第2号被保険者の保険料の一部は地域支援事業支援納付金の納付に充てられる】
〇か×か?といわれると、一瞬?ってなる。
正解は〇ですが、こういう問題の出し方なので、注意
滞納(介護保険利用前と利用中の違いを押さえる)
滞納者(介護保険サービス等を利用しているにも関わらず滞納した時)
- 1年滞納:滞納したら、償還払いとなる(サービスを受けたときに10割負担)
- 1年6か月滞納:償還払いも停止される(給付の一時差し止め)
- それでも払わないと、差し止め分(償還払いで返す予定の金)から保険料を差し引き、相殺する
滞納者(認定前:介護保険を利用する前に滞納があった場合)
滞納は、2年間で時効となり消滅するが、消えるわけではない(逃げ得はない)
給付率の変更がされる
消滅した期間の分を取り戻すべく、認定後は通常1割負担を3割負担(3割の人は4割)にして取り返す
取り返すまでは、高額介護サービス、高額医療合算介護サービス費も適応されない
介護保険料を滞納しても、介護を使わずポックリ逝かない限りは(これはホント理想ですが・・・)後で困ることになるので滞納しないよう注意しましょう!
保険料の減免
災害などで収入が極端に下がった場合は減免、一時免除がある
(人として当然ですよね)
財政安定化基金
話はかわり、市町村の介護保険財政のバックアップ機能が財政安定化基金
市町村だけでは不安なので、その上位である都道府県に財政安定化基金を設置する
試験に出る
財政安定化基金は、国、都道府県、市町村(第1号保険料からのみ)が1/3ずつ出し合う
市町村のミス、失策の場合はその年度ごとに貸付
市町村にお金が無くなった場合助けてくれるのが財政安定化基金ですが、事情により救済方法が異なります
予想以上に介護給付費が掛かっちゃったとかの見込み違いは市町村の責任
お金は上げないけど、無利子でその年度ごとに貸付
次期3年の介護保険事業計画にて第1号保険料から回収して返済させる
引っ掛け問題
財政安定化基金からの貸し付けは、今期中に返す→×
金が無いから借りてるので、そもそも、今期(3年1期)中には返せないから来期に返すことになる
市町村のミスではない時
半分はもらえるが、さすがに全部はお金をもらえません。
半分だけもらえるので、残りは借りて次の3年で返す
似た名前 市町村相互財政安定化事業
これと財政安定化基金はちがうということは覚える
引っ掛け問題で使われます
第一号保険料で賄われるもの(試験対策)
財源は第一号保険料でできている
- 財政安定化基金(都道府県に設置される)への拠出
- 市町村特別給付(横出しサービス)
- 区分支給限度基準額の上乗せ(上乗せサービス)
- 保健福祉事業(地域支援事業でやりきれなかったところを補うもの)
②は、普通は給付されないおむつ代を市町村の判断で出したりするもの
③は、要介護度別の、ほぼ5000単位ごと上がっていく上限額にちょっと足してあげる【上乗せ】です
④は、地域支援事業では任意事業(やってもやんなくてもいい)の、家族介護支援などを、保健福祉事業で手厚くやったりするものです
地域支援事業の総合事業以外く(体操教室とか)は、
第1号保険料+国・都道府県・市町村が財源になります
1号+公費ですが、2号が入っていないので、参考として挙げておきます
最後に
個別にサービス内容を学習するときも、財源はどこか注意をする
街で見かけた看板 【介護老人保健施設】とか、【訪問看護事業所】とかについて、日ごろから財源を思い出してみましょう(ついでに、どこが指定する管轄なのかとかも)
自分が施設で勤務しているなら、その施設の財源もどうなっているか考えてみましょう
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